パッド夏期講習 メジャーUSTを組み合わせて251をソウルフルに弾こう|うりなみ
今回のパッド夏期講習では、前回までやってきたアッパーストラクチャートライアドを、Ⅱ–Ⅴ–Ⅰという実際によく使われる進行の中で弾く練習です。
USTそのものの説明は前回までにやっています。
USTは認知負荷を減らすための仕組みではあるんですけど、いきなり全部の組み合わせを弾くのは難易度が高すぎます…
んじゃ、どうしたらいいのか。
会話と同じでまずは徹底的にパターン練習をします。
そこからバリエーションを増やしていけばいい。慌てなくて大丈夫ですよ…
テンション名を全部覚えられなくても構いません。
まずは、この位置にこの形を置くと、この響きになる。それだけで大丈夫です。トライアドを組み合わせたら、こういう響きになると体験していただければ。
弾けるようになってから記事や64Pad Explorerを使って度数やテンションを確認してください。
正直、1ヶ月に1つのパターン覚えるだけでも良いです…

64Pad Explorer、バージョンアップしました。まだまだやりますよ…USTを作る時に何度のトライアドを組み合わせるかわかります。これだと、bⅦですから、マイナ−7に全音下のメジャー・トライアドを組み合わせたら(9,11)というテンションが加えられるのが一発でわかりますね…鍵盤奏者にもいいですよ。フフフ…
Pad Sensei Keys MK1|73年のエレピを再現した30MBの物理モデリング音源実機の資料と8言語の聴覚印象から逆算して作った物理モデリングのエレピ。スプリングリバーブは2年かけて非線形の挙動まで作り込pad-sensei.com
Padsensei Keysも販売しましたよ。違いがわかるあなたに…
動画
今回のパッド夏期講習でやったこと。
今回は、メジャートライアドをUSTとして、CメジャーのⅡ–Ⅴ–Ⅰを弾いています。
使う進行はこれです。
Dm7 - G7 - Cmaj7
下部構造はシェル・ボイシングで固定します。R37,R73のどちらかということですね。
ⅡのDm7では全音下のCメジャーを、ⅠのCmaj7では全音上のDメジャーを使い、 動かすのはⅤのG7だけ です。ここに何を乗せるかで4パターンできます。
会話で言うと「こんにちは」と「では」は同じようなもんですかね。間のフレーズだけ違うみたいな感じですかね…
違うか…
さて、まずこの2つを固定して練習してください。
Dm7(9,11)

Dm7の上に全音下から始まるメジャートライアドを載せてます。第二転回形ですね。
Cmaj7(9,#11,13)

Cmaj全音上のメジャートライアドを載せています。
さて、この2つが固定してある上で、ドミナントだけ違うパターンですね。
- パターン1 B♭メジャー(♭Ⅲ)→ ♯9・5・♭7 上部構造 C→B♭→D
- パターン2 D♭メジャー(♭Ⅴ)→ ♭9・♯11・♭7 上部構造 C→D♭→D
- パターン3 Eメジャー(Ⅵ)→ 13・♭9・3 上部構造 C→E→D
- パターン4 Aメジャー(Ⅱ)→ 9・♯11・13 上部構造 C→A→D
パターン1の上部構造の動きは、全音下がって、上がるパターン。#9がブルージーですね。
G7(#9)

ドミナント7のシェルに短3度からメジャートライアドを載せたパターンです。これは基本形だけどワークしますね。音域によってもどのUSTを使うか、ボイスリーディングを考えるのも楽しいですね‥
パターン2は、上部構造だけ見ると半音ずつ上がるのはわかりますかね?
このね、USTの横の動きも見えるようになると、コーラスやホーン、ストリングスもわかりやすくなるかもしれないですね。
G7(b9,#11)

減5度からトライアドを載せている。テンションが覚えにくい場合、減5度=#11ですからテンションの一つは覚えられますね。大人は丸暗記がきつくなりますけど理屈をつけると覚えやすくなります…
これは覚えやすくてかっこいいですかね。減5度のメジャートライアドは、オルタードや、コンディミでも使えるやつです。
で、こういうのを覚えると、251の進行のときにも簡単にインプロで使えますよね。
パターン3の6度から始める形は、簡単にオルタード・サウンドを作れますけど、これは13thが入っているので、厳密に言うと、コンディミのサウンドになります。
G7(b9,13)

6度からのメジャートライアドが積んである。3度を親指で押さえるのがポイントか。コンディミとオルタードの違いは、13があることと、5度があること。オルタードに5度が含まれないのはカラーにかなり差が出るので、覚えておきたい。
パターン4は9th・♯11・13が入るので、リディアン・ドミナントの響きになります。
G7(9,#11,13)

全音上のメジャートライアドを弾けば、9,#11,13になる。リディアンとの違いはb7か7ですね。 共通するところを意識する。覚える負荷を減らせます。
わかりますかね…シェル+USTって、6音。 だから、もうほぼスケールなんです。コードとスケールを切り離さない。

DOJO,スケールを覚えるモードも作りました。Win版が難航してます…とりあえず、練習モード、HPSの教材が使えるように、それから日記モード、最後にストーリーモードですかね。
後半は、この4パターンを裏コード(D♭7)に置き換えるとボイシングがそのまま増える、という話です。
タイムスタンプ付き項目
00:00 今回の設定 — 1種類だけ、キーはCに固定
上に乗せるトライアドを1種類だけにする理由と、キーをCに固定した理由。シェル・ボイシングは固定して、動かすのはG7だけです。
02:06 4つのパターンを順に
G7上にB♭・D♭・E・Aを乗せる4パターンをやっています。
13:46 図形が見えないと弾けない/第2転回形だけでよい
コンセプトを覚えても、パッドの上で形が見えなければ弾けません。最初は第2転回形だけに割り切ってかまいません。ソウルやファンクなどの使用頻度で言えばそれが一番多いです。
余裕が出たら色々試してみてください…
21:17 基本形・第1転回形へ広げて、裏コードに置き換える
ファンク・ソウル・ブルースでは第2転回形が圧倒的、という話のあと、G7をD♭7に置き換えました。
4パターンを全部裏コードに変えるだけで、新しいボイシングを覚えられますね。楽をしましょう…
42:13 4パターンは多すぎた/次回からの方針
本当はもっとパターンがあったんですけど、量が多かった…
ご意見伺って、Lick Of The Dayと連動した形でやってみます。次回はまさかのFeel Like Makin' Love縛りでやることになりました…
練習方法
まずは一つのコードを正確に弾けるところから始めましょう。今回の251だったら、Dm7に全音下のメジャートライアドをシェルとあわせて弾けるように。
ここで大事なのは、 図形が見えること です。ルートからの位置が見えないと弾けません。 そして、何度も弾いてサウンドを覚えましょう。

USTは実質的にはスケールを弾いてるのと近くなってきます。Rから見てどの位置にトライアドを乗せるか。トライアドの転回形を瞬時に認識できるかが重要になります。
で、視覚的な認知のパターンを増やしていきます。これは回数をこなす必要があります。
どういうことか。
同じDm7(9,11)ですけど瞬間的に認識できる人は少ないと思います。

画面を見てもらうとわかると思いますけど、全音下のメジャートライアドが乗っています。
でも、こう押さえたらどうですか?

全音下のトライアドの第1転回形です。
弾いて、形を覚える。こういう要素分解を繰り返して、聞いていくと、音楽を聞いていてもあ、これトライアド動かしているなって気付けるようになりますよ。
形と音を結びつける。文字や単語を覚えるようなものです。文字を覚えるのには時間を掛けたでしょう?
最初は第2転回形だけに割り切ってしまってもかまいません。使用頻度で言えばそれが一番多いです。
まずはパターン2だけで大丈夫です。1つの形を1ヶ月続けると、さすがに覚えます。1週間で1つ覚えるだけでも、だいぶ違います。
流暢さを正確さより優先すると、系統的な誤りが修正されないまま比較的低い水準で化石化するというのは言語学習で言われることです。
私自身教えてきて、流れでマスターできるのはかなり訓練してからじゃないと出来ないと思ってます。このあたりは生楽器のレッスンでも大量に離脱者が出るところなので。
そして、トライアドを聞き取る能力ってすごく大事なんですね。USTをそのままフルコードで弾くんじゃなくて、部分的に弾いていたりもする。
文を聞き取れるようになるには、一つ一つの単語に習熟する必要があるということです。
まずは一つを完璧にしましょう
と言われてもどこからやったらいいか迷うかもしれませんね。
そういう場合は、第二転回形から覚えるといいと思います。
ファンク・ソウル・ブルースでは第2転回形が圧倒的に使われます。
4度が入るのでサウンドがクールになるからですかね…
基本形はトライアドの響きがそのまま前に出るので、露骨になりすぎることがあります。トライアドが悪目立ちしちゃうのもあるんですね。これもケース・バイ・ケースなんですけど…
繰り返しになりますけど、いきなり手を広げすぎるとパンクします。
一つを完璧に覚えてからでいいです。
裏コードに置き換えるとボイシングのバリエーションを増やせる
4パターンを覚えたら、G7をD♭7に置き換えます。裏コードです。ちょっと動画ではやりましたけど、確認してみてくださいね。64Pad Explorer使うのが手軽だと思います。
4つくらい買ったらどうかなあ…友達、恋人、おばあちゃん、保存用…今なら、目利きとしてモテ倒すと思いますよ…
さて、先ほどの4パターンを全部裏コードに変えるだけで、新しいボイシングがそのままマスターできます。鍵盤なんかでもやる手法なので、是非ご自身で手を動かして、耳を使ってくださいね。
上部構造が同じままでも、G7とD♭7ではテンションが変わります。片方で♭9・13だったものが、もう片方では♯9になってますね。
G7(b9,13)

R73ボイシングのシェルに6度からのメジャートライアドが乗っています。
Db7(#9)

裏コードはさっと弾けるとバリエーションは広がりますね。
関連記事
なぜ4度堆積から始めるかを説明した回です。4度堆積のトライアド化(第1転回形=sus4、第2転回形=sus2)はこちらにあります。
パッドで覚えるときになぜ4度堆積からやると良いのかよくわかるんではないでしょうか…
メジャー・ドミナント7th・マイナーの上にメジャートライアドを乗せる位置とテンションの説明ですね。今回の4パターンはこれをⅡ–Ⅴ–Ⅰにあてはめたものですね。
64Pad Explorer や Pad Sensei Keys の情報はこちら
DOJOα版テスター募集のお知らせ
ハードコア派の皆さんにお願いです。

シンプルな練習環境を作ろうと思ったらとんでもない沼でした…Abletonで練習するより手軽に、キーを変えられて曲を練習できたり、コードやスケールを練習できる自習環境という目的で作っています。
DOJOのα版のテストが始まりました。
現在のところ、100回練習(コード)、HPS第4回の練習、スケールの練習が出来るところまで来ました。あと、ファンク老師がレジェンドの誕生日や代表曲を紹介したりします。
Discordで配布していますので、よろしければ。
こういう方向性でいいのかというのを確認させていただけたらなと。
ハードコア派のみなさんが楽しく練習出来るのが目的なので、意見を伺わないと。的はずれなもの作ってしまいそうですからね。
Mac版はですね。Win版は私が実機を持ってないので、なかなか苦労しています…
そして、私の環境では上手く動くものでも、他の方の環境では上手く動かなかったりもする。
実際、UIなんか、こういう方がいいとか伺わないと作ってる側では問題がわかりませんしね…
音楽以外のことを出来るだけ考えなくていいように、認知資源を使わないようにしたい。
一日の可処分時間が30分でも音楽を続けられるようにと考えるとどれだけシンプルに出来るか鍵だなと。
これは皆さんのお力を借りないと無理なので…
出来るだけみなさんにご負担掛けずやれたらなと思っていたんですけど、時間的にも今までほど突っ込めそうにない。
先週の木曜に長く続けてきた塾の廃業を決めました。
受験産業の仕事も全部やめ。ああ、一つ学参の仕事があるけど、受験産業じゃないからいいでしょう。
局地戦では負けることはなかったけど、戦略レベルでは常に負け続けた。負けも負けたり感じですね…
政策金融公庫からの融資がダメだったので、来月からはパッド先生タイミーに行くとドリトル先生航海記みたいな感じでやってみます。
ワンチャン、エッセイでボロ儲けもあるのでは…
変な話なんですけどね。やっと肩の荷が下りたところもあるんですよ。
塾ももう大分嫌になっていた。
格差固定する仕事であることは否定できないですしね。まあ、不払いやら、捨てアカみたいなものとか、保護者対応に疲れたのもあります。
体も悪いけど、なんとか実家の面倒見ないとなあというのでずっと撤退戦をしてきた。ただ生きるためにもうダメだという仕事をやり続けていた。
私、撤退戦は全然得意じゃないし、ある程度の規模があるところでやる方が得意なんですよね。個人として無能なことには自負がありますからね。嫌な自負やな…
とは言え、まあ、それなりに経験があるから出来るやろと思っていたら全然ダメでびっくりしました…
いやあ、下手なものはどれだけやっても上手にならないんですね。
じゃあ、あんた得意なのなんなのと言われると、ちょっと恥ずかしいんですけど、音楽を愛することかなあと。
自分はパッド先生と自己定義出来たらね。まあ、きついけどなんとか踏ん張るかという気持ちになりましたね。
ちゃんと音楽やって死ぬのならいい。ちゃんと人生帳尻を合わせるように出来てるもんですね。やりたい方向に向かっているのなら、状況は悪くなってても、まあ生きられるもんです。
ネトフリでドラマ化かな。
音楽を中心に生きていくときに野垂れ死にするのは構わないと決めて生きてきた。音楽が中心でない状態で野垂れ死ぬのは嫌だった。そういう意味では人生を取り戻したと言えます。なんじゃそりゃ。
まあ、最後に自分の手元に残ったのはパッドとは思わんだけどな…
ということで、来月からちょっとだけ開発ペースが落ちるかもしれません。ただ、記事やパッド夏期講習、個別レッスンについてはペースを落とさずやりますので。
皆さんもサバイブしましょうね。
12月に久しぶりにサポートではなくライブもやるので、映画のワンシーンはこれだなと思っています…






