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パッド夏期講習メジャーUSTとの組み合わせでテイスティに弾こう|うりなみ

パッド夏期講習メジャーUSTとの組み合わせでテイスティに弾こう

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ハードコア派の皆さん、こんばんは。

今回のパッド夏期講習では、アッパーストラクチャートライアド、特にメジャートライアドを上に乗せる形を扱いました。

テンションが複数入った複雑なボイシングを、トライアドと組み合わせることで、簡単にテイスティなボイシングが作れるというのがUSTのコンセプトです。

言い切っちゃってますけど、楽に弾くための仕組みと理解していただけるといいと思います。

前回は4度堆積から始める理由なども説明してありますので、そちらもご覧頂くと、理解が深まると思います。

アッパー・ストラクチャー・トライアドは名前が強そうで、おじさんの知的粉飾にはまさにもってこい…

HPSでは、USTをジャズ的なボイシングとしては基本として扱います。

普通、理論書だと最初の方にはでてこないんですけど、パッドは視覚的な楽器、見てすぐ弾けるメリットがありますからね。

そして、USTを軸にハーモニーを理解すると、視野が広がります。

特にジャズのレジェンドが使うようなボイシングって、譜面で書くと、アボイドノートが入っていたり、一体どういうロジックでやったのか、さっぱりわからない、でも美しいというのがたくさん出てきます。

モテそうなものは言語化が難しい。我ながら良いこと言っちゃったな…

まあ、レジェンドの行動は意味不明なものが多いと言ったら、それまでなんですけどね…

Stevie WonderやHerbie Hancock、Quincyなどのレジェンドが特に巧みに使いこなすのがUSTを使ったボイシングです。

ロジックが分かっていれば、「あれ、この組み合わせかも?」「コードネームはわからないけど、前後の流れで、気持ちいいな」など、いろいろ発見があると思います。

メジャー、ドミナント7th、マイナーの上で、どこからメジャートライアドを乗せると、どんなテンションや響きになるのかを見ていきます。

かなりの情報量ですので、自分の耳を使って楽しんで試行錯誤してください。

まずメジャーUSTを使って2-5-1を弾いた実例をつけてみました。そちらをご覧頂くとよろしいですかね。モテそうでしょう…?

動画

練習される方は、64Pad Explorerを使いながらやると、USTの表示がされるので、理解が一層進むはずです。

ご覧頂く時に、トライアドやシェルから、相対的にどの位置にメジャートライアドを乗せているかなんとなく意識されると、へー、トライアド乗せると、モテそうだな、くらいの理解で問題無いです。

うすっぺらい?我々のモテたい気持ちは重厚なので、理屈は軽めで問題なしです…

USTを使った動画

本編動画:

この動画でやったこと

この回では、メジャートライアドを上に乗せるUSTを、次の3つに分けて見ています。

  • メジャー上に乗せるメジャーUST
  • ドミナント7th上に乗せるメジャーUST
  • マイナー上に乗せるメジャーUST

ハーフディミニッシュもやったんですけど、長いですしね…

今回の内容だけで、数カ月かけて良いような内容なので、気に入った部分をご自身のプレイや作曲に取り入れてください…

いきなり全部マスターしようとしたら挫折すると思いますし、完璧に使いこなせるもの1つがあるほうが、プレイや作曲では役に立ちますから、慌てずいきましょうね…

タイムスタンプ付き項目

メジャー上に乗せるメジャーUST

全音上のメジャートライアド:Cの上にDメジャー

メジャー上に全音上のメジャートライアドを乗せる基本形。

Cメジャーの上にDメジャーを乗せると、C6/9 #11 というリディアンの響きになります。 Cmaj7のシェルでやってもいいですね。

まずメジャートライアドをどのポジションでも弾けるようにすることが大事です。

そして、トライアドも第1転回形・第2転回形を使うことが多いんですね。

基本形も使うんですけど、ちょっと露骨なんですよね。下心丸出しだとモテないんだな…と思えば覚えやすいのでは。ここは大人の余裕を見せるところですよ。フフフ…

コードネームとして見ると複雑ですが、パッド上では「全音上のメジャートライアド」として見られます。64Pad Explorer使ったら一発ですよ…

画像

Web版は無料です。スタンドアローン版はPUSHでUST表示がされるので、モテボイシングをスマートに覚えられます

5度上のメジャートライアド:Cの上にGメジャー

Cメジャーの上にGメジャーを乗せる形。

これはCメジャーセブンスナインス系の響きとして扱えます。
上にあるトライアドを動かすことで、バッキングや即興の動きを作れたりしますね。コード譜だけ渡されて、白玉弾いてるだけだど、モテません…

「ちょっと、ありあわせのもので作ったんだ…」こういう感じだとどうです…おいおい、モテる、モテまくるぜ…憧れのバツ2に近づくこと間違いなしです…

ドミナント7th上に乗せるメジャーUST

ここからは、ジャズ的なボイシングの中でも特に使用頻度が高いものです。251などで少しずつ使っていって、ご自身のボキャブラリーにしてください。

短3度上のメジャートライアド:C7の上にE♭メジャー

ドミナント7th上の代表的なUST。

C7の上にE♭メジャーを乗せると、#9 の響きになります。
この形は、ブルースやジャズのエンディングでも使えるものですね。いわゆる、ジミヘンコードですね。私は、Jimmy Smithコードというイメージがあるかな…

ここでも基本形のまま覚えるより、第2転回形として見える形を押さえる方が実用的ですかね。モテに近いところから覚えるのはアリ‥

基本形はトライアドの音がそのまま前に出てしまって、そのまんま過ぎるわけです。

転回形にすると4度堆積になりますよね?第2転回形はトップに3度が来るのでハーモナイズするときにも便利ですね。あと、パッドで弾きやすいのもポイントかな。

モーダルなものやるときも、ファンクだと第2転回形を動かすのが多いですね。

減5度上のメジャートライアド:C7の上にG♭メジャー

C7の上にG♭メジャーを乗せる形。

フラットナインスとシャープイレブンスが入ります。251の流れで弾いても美しいですね。裏コードで弾くときも使いやすいですね。

トライアドを動かすだけで複雑なテンションになる

Quincy Jonesがやりそうな、トライアドの移動だけで複雑なテンションが作れることを実演してます。

Quincyの場合は、鍵盤だけじゃなくて、ストリングスやホーン、コーラスまで含めてみると、あ、これUSTでは…?と気づくことがあるんじゃないかなあ。

劇伴作家のQuincyは本当にありとあらゆる技を使ってるんですけど、サブスクなんかでは入ってないものだらけなんですよね。

ポイントは、上に乗っているトライアドの形と動きを見ていくことです。

長6度上のメジャートライアド:C7の上にAメジャー

長6度上のメジャートライアド。

C7上でAメジャーを使うと、b9と13thが混ざった、メジャー由来のテンションとマイナー由来のテンションが混じったサウンドになります。

理屈はこちらで。モテそうなコードの代表例とも言えます。

全音上のメジャートライアド:ドミナントでのリディアン・ドミナント

ドミナント7th上に全音上のメジャートライアドを乗せる形。R37とR73のシェルに乗せる形ですね。

9th、#11、13th が含まれるため、リディアン・ドミナントになります。 裏コードの時に第一選択になるのが、リディアン・ドミナントなんですけど、これも、USTの組み合わせと考えると覚えるのは楽。

「トライアドを弾いてるだけなのさ…」こんなこと言ったら、モテ倒しますね。私なら失神します…

危ないとされる音も、流れの中では成立する

単体で見るとぶつかっている音でも、前後の流れ、半音進行や連続性があれば美しく聞こえるのは普通にあるよと言う話です。だいたい、一部だけ切り取って人を判断できないみたいなもんですよ。

たとえば3度から乗せたトライアドのように、単体で弾くと半音がぶつかって「ちょっと狂ってるかも」と感じる形でも、流れでは非常に美しかったりするのはあるわけです。

現代の我々の耳で、ブルース進行聞いて狂ってると思う人はいないわけで、理論と実践がズレてることはままあります。正しいのは常に実際になってる音楽なわけですしね。

マイナー上に乗せるメジャーUST

短3度上のメジャートライアド:Cマイナーの上にE♭メジャー

マイナー上に短3度上のメジャートライアドを乗せる形。厳密にはUSTと言わないかな。テンションが入ってないから。

取り上げたのは理由があって、バッキングやソロの時にどんどんメジャートライアドを転回していくようなプレイが多いからですね。

全音下のメジャートライアド:Cマイナーの上にB♭メジャー

マイナー上に全音下のメジャートライアドを乗せる形。

特に11thを含むクールなボイシングとして扱えます。 これは基本形でも結構使うボイシングですね。アドリブでもやりますね。Wesとか良くやるかな。

ドリアンモードだと特性音の6度を入れるものも使わなきゃというイメージがあると思うんですけど、実際、9thや11thだけ使っているものもたくさんあるんです。

理論書だけ読んでコピーしてないと頭でっかちになっちゃいますからね。おじさんは手を動かしましょう…

まとめ

お時間いただいていたんですが、やっと、Pad Sensei Keysがほぼ完成しました。DiscordにRC版を置いてあります。

ベル感と歪み感って、基本的にはトレードオフの関係にあります。難しすぎて吐きそうでした…
ベル感を残そうとすると音がきれいになりすぎるし、歪み感を出そうとするとベルの芯が濁る。前のはちょっとベル感だけが突出していた。

最初は単純な減衰関数でどうにかしようとしていたんですが、全然うまくいきませんでした…

全部を同じように減衰させると、耳に刺さる成分だけでなく、ベル感に必要な成分まで一緒に削れてしまう。

突破口になったのは、クソ地道に、振動体のモードごとに減衰を考えることでした。楽な道は無いですね…楽にぼろ儲けしたい…

エレピの音は、ひとつの波ではなく、tine や tonebar のいくつもの振動モードが重なってできています。

ざっくり言えば、聴こえてくる倍音成分の背後に、それぞれ対応する振動のしかたがある。

だったら、全部をまとめて処理するのではなく、モードごとに「どれを残して、どれを早く落とすか」を決めればいい。ここまではすぐ分かったけど、一体どうしたらそんなの実装できるんやということですね。

そこからさらに、減衰にもいろんな物理現象があるわけですが、今回は特定周波数の損失が大きくなる山を作るということでやってみました。

ベル感がなくなるところをモードごとに全部計測して、確認していった。ハゲそうやった‥

全体を削るのではなく、狙った周波数帯だけ減衰しやすくする。数学的にはローレンツ型の山を使って、どのあたりのモードを早く落とすかを決めています。

問題になりやすい周波数マッピングして、損失の山をおけばうまくいくやろという、数学的素養がある人からしたら失神しそうな蛮族アプローチでした・・・

EQだと静的だから、時間変化扱えないですからね。これなら、いけるやろうと。いろんな論文読んだけど、共振とか、吸収スペクトルでつかったりしてるから、多分行けるやろうという思いつきです。

もうちょっと詰められるかもしれないけど、こんなのやってたらパッド先生ではなくてプラグイン開発者になっちゃいますからね。

ただ、そこからの調整が地獄でした…

耳に刺さるところは削りたい。でも、歪み感は欲しい。強く弾いたときだけ歪んでほしい。でも、嫌な歪みにはしたくない。偶数次倍音の太さは欲しい。でも、ベル感の芯は潰したくない。めんどくさいオールド・スクールおじさんのこだわりが・・・・

結局、ひとつの処理で全部を解決するのは無理でした。こんなのサンプリングしたほうが楽やった…

まあ、でもいろいろやったから、理解が深まった。たぶん、もうウーリーもCPも頑張れば行ける気がしてきました。

ベル感を作る成分、耳に刺さる成分、歪みを作る成分、単純な音量を決める成分を、できるだけ別々に扱うようにしたら、ようやく両立できるところが見えたということですね。

当たり前のことを当たり前にやった。

AIパワー借りたけど、結局どの物理モデルや数式使うかは結局自分がやらなきゃいけない。でも、勉強はやっぱり、クソ面白いですねえ…

まあ、物理モデリングを作りたい人がどれだけいるかわかりませんけど、私が調べた論文や、アプローチについてはお話できるので、興味がある方はご連絡ください。

次は、アンプかコンプか、フェイザーか。Padsensei Keysにエフェクトはいろいろ追加していきます…