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Lick Of The Day 11 Heaven Must Be Like This|うりなみ

2026/08/13 未完成です。

そして、MEGuさんに今月はOhio Playersですと言ったら、一発でこのサムネを作る超解釈力よ…

コード譜と冒頭、あとは練習できるようなAbletonのプロジェクトファイルを付けてありますが、ファイルも未完成です。ブルースの説明が時間がかかってしまった…

オルガン、ギターなんかは付けていこうかと思っています…

月初に出しつつ、充実させていく構成になります。


ハードコア派のみなさん、こんばんは。今回はファンク・クラシックのHeaven Must Be Like Thisを取り上げます。

前回のLick Of The DayではFeel Like Makin' Loveを取り上げました。前回はD'Angelo特集でもありましたね。

今回もD'Angeloがカバーした曲つながりでもあるので、このあたりの流れも楽しんでいただけたらと思います。

ファンクバンドの中でも屈指のテクニシャンが揃うOhio Playersはファンキーなものからスイートなものまで何でもまあ出来るバンドです。

変拍子対応とかしていたり、面白いディミニッシュの使い方をしていたりね。

技術だけではなくて、作曲面でも高度というか、モテそうな技をたくさん使っています…

70年代のファンクバンドはどれもジャズの影響は強いわけですけど、Ohio Playersは特にその要素が強いかな。

今回は調性音楽だけで考えていたらこんなもの出来るわけないよねというコード進行ですね…

Ohio Playersのキーボーディストというと、どうしてもFunky WombのヒットがあるJunieのイメージがあるんじゃないでしょうか。

Junieは紛れもない天才なんですけど、Junieの後釜のBilly Beckも本当に素晴らしいプレイヤーです。Junieが変態的(それだけではもちろんないですけど)とすると、Billy Beckは非常に趣味が良いというか、端正なプレイヤーです。

Ohio Players以降でも重要なキーマンなんですけど、日本であまり取り上げられていないのは残念ですね…

プレイヤーは好きな人が多いと思いますけど。

さて、ハイブリッドコードをどう使っていくのかというのは、70年代ファンクの一つのテーマだったのかなとあらためて思いますね。

いつものごとく、完コピはしていません。パッドだと音域的に出来ないですからね。

コードに関しては、ピアノ、他の楽器、ライブ盤から想定されるコードを充てていますが、実際、モーダルに解釈したりもするので、このあたりはアプローチを説明しつつやってみましょうかね。

しかし、中西部はなんであんなに上手いファンクバンドが多かったんだろうと、アメリカのファンクフレンズに聞くと「穀倉地帯でやることなかったからちゃう?」とめちゃくちゃ適当な事言われました…

デイトンは経済的に豊かだったということもあるみたいですね。

ブラック・ミュージックの楽しみ方に地域ごとの特徴もあるわけです。そんなことも考えながら、是非楽しんで聞いてください…

動画

コード譜・解説

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一応調号付けてありますけど、調性音楽的なところはごく一部ですね。これ。

BPM60半ばのゆったりした16ビートと考えてこのような表記にしましたけどBPMを倍で考えてももちろん構いません。

リズムから解釈するとこう考えたほうが自然だと思いますけど、そのせいでセクションCが5小節という形になっています。

コード譜だけみたらえ?となるかもしれませんが、曲を聞いたら全く問題ないことがわかるんではないでしょうか。

しっかり聞いて覚えてください…

セクションはあくまで学習しやすいように切っただけで、イントロ以外はA~Cのセクションを繰り返しと言う感じですかね。

コードのリズムはブラックミュージックなので、当然シンコペしたりアンティシペーションします。

ファイルはセクションごとに切ってあります。セクションAのケツの三連(倍で取ってるなら二拍三連)のキメは当然ジャストではないので、いい感じに弾いてみてください…

曲全体としてはゆったりとした感じですけど、キメはフィンガリング的にもかなり忙しいです。手形を考えておかないと難しいと思います。

特に、このFmaj7/G型、G7sus4(9)型はファンクやソウルの代表的なサウンドと言えるので聞き取れるようにしたいですね。

で、このクールな曲、分析すると意味不明ですよね…

正体はなにかというと、これ、私はブルースだと考えています。70年代ファンクのハーモニー上の一つのテーマじゃないかと。

あ、ここからは長いので、飛ばしていいですけど、読んで頂くと、これ、アナリゼ出来なくて絶望となっているのも、ああ、なんやとわかると思いますよ。

あと、なんでスライやファンクレジェンドが原曲と違うコードをバンバン弾くか。メジャーコードがマイナーになったりするのも説明がつくんではないかなと。

Heaven Must Be Like Thisはブルース

さて、この進行、ブルースだと考えるといろいろ整理できます。

え、うりなみさん。狂った?いや、狂ってはないですよ…

え、興味がない?おじさんは知的粉飾をしてなんぼ。
人の話を聞けない人はモテませんよ。バツ2のアドバイス、受け止めておいて損はないぜ…

コードは普通、分析は変

まず、使われているコードそのものは特に珍しいものではないですよね。maj7もdominant 7thもsusも、調性音楽にもジャズにも普通にあります。

なのにコード進行を分析しようとすると変。

同じコードを使っていても、背後にある生成原理が違うからです。

「君って綺麗だね」とモテ散らかしてる人が言うのと、愛に破れたバツ2が言うのとでは、言葉が同じでも違いますよね。

そういうことです…

調性音楽では、コードはトニック、サブドミナント、ドミナントという機能を持っていて、その機能が次への方向を作る。

でもこの曲、大部分がそうなってない。

ドミナントはあります。でもドミナントモーションしてない。

なのに進行感はちゃんとある。

じゃあ何が推進力なのか。

トニック7thという言い方がガバガバ

ここで一回、ブルースそのものに戻ります。

ブルースではトニックがdominant 7thになりますね。ドミナントモーションしないから、トニック7thなんて呼んだりする。

この名前、おかしいですよね?

ドミナントとして機能してないと自分で認めておいて、ドミナント7thという名前だけ残してる。

君だけを愛している(Youは単複同形)みたいな感じですかね…

機能で説明できないから、機能の名前をそのまま持ち越して、頭にトニックと付けて処理した。無理がすぎる…

しかも4度の7thはどうするんですかね。サブドミナントの位置にあるのにトニック7th。破綻。

トニック7と言う言い方がいかにガバガバかわかりますね。

銀行の融資もこれくらいガバガバだったら良いのになあ…

じゃあ、どう考えれば整合性が取れるのか?

単純にモードだと考えればいい。

C7の上でFを弾く。E♭も弾く。メジャー3rdのEが鳴っているのにメロディでは短3度。ぶつかってると考えるのは、調性音楽の論理です。

そもそもブルースの3度や5度は一点に固定されていない。♭3と3の両方を使うし、その間もある。ブルースピアノなんてまさにそうでしょう。

ついでに言うと、我々が毎日弾いてる平均律の3度も、純正の3度とは14セントずれてます。固定してるつもりで、誰も固定できてない。

その状態で「ブルースの3度は例外」と言われても、ねえ。愛は別腹とかいって遊び散らかしたら許されないでしょ。そういうことです…どういうことや…

ハイブリッドコードはモードを縦にしただけ

で、モードだと考えると、この曲のコードは全部説明がつきます。

ミクソリディアンを縦に切り取る。それだけ。

64Pad Explorerでミクソリディアンを表示して、そこから音を拾ってコードにしてみてください。

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64Pad Explorerでミクソリディアンモードを表示して、テンションを作ってみてください。理論上は11種類作れます

7(9)、7(13)、7sus4、7(9,13)sus4。全部入ってますね?
スケールから音を持ってきただけ。

水平に並べればスケール。垂直に固めればコード。

そして、3度を抜いたハイブリッドコードはドミナント感を脱臭するために使ってる。つまりドミナントモーション、行く先を決めない。

だから、どこでも使える。どこでも使えるということは、機能和声とは決定的に出自が違うってことです…

E♭maj7/Fから見るとわかりやすい

具体的に見ましょう。コードをもう一度見てくださいね。

E♭maj7/F。F Mixolydianは F G A B♭ C D E♭ なので、この中の♭VIImaj7、つまりE♭ G B♭ Dを取り出して、Fの上に置く。それだけ。

変なオンコードじゃない。F Mixolydianを縦に切っただけです。

C△7/Dも同じ。D Mixolydianは D E F♯ G A B C なので、C E G Bを取り出してDの上に置く。

同じ操作を、違うルートでやってるだけですね。

しかもベースまで一緒に動く。コンスタントストラクチャーです。

同じモーダルな構造を保ったまま、モードのセンターそのものを動かす。私はこれを同型モーダルインターチェンジと呼んでいます。

I7 → IV7 → V7 も、実は同じことをやってますよね。ローマ数字で書くと機能和声っぽく見えるだけで、私はあれを機能和声として弾いていません。

CのブルースからFのブルースへ移った。それだけ。

で、なんでブルースなのか

ここまでモードの話をしてきました。

この曲のコードのルートだけ抜き出してみてください。

C、D、F。そこにイントロとCセクションのG。

G、C、D、F。

Gブルースの I、IV、V、♭VII です。

そのまんまですね。♭VIIなんかはブルースだと、I7の時に弾いたりしますよね。Ⅳのトライアドとかね。だから、ルートを見るとシンプルにブルースだなと言うのが浮かび上がる。

上に乗ってる三和音はB♭、C、E♭で、こっちはモダンに響く。でも足元はブルース。同じコードが、上を見ればモーダルインターチェンジ、下を見ればブルースとして読める。

ね。シンプルに考えられる。ブルースでしょ?

Soul Dominantという名前について

最近、F/G型のコードをSoul Dominantと呼ぶ人がいるみたいですね。論文もあります…

良い名前だと思います。ソウルで特徴的に使われるこの響きに、ちゃんと語法として名前を付けた。そこは大きい。

ただ、実際のブラック・ミュージックを見ていくと、このタイプは5度の場所だけに出てくるわけじゃないんですよね。

名前はいいけれど、調性音楽に引っ張られちゃうような名前なんですよねえ…

今回のE♭maj7/Fがまさにそう。ハイブリッドコード。GキーからするとFは♭VII。5度じゃない。ドミナントの位置じゃない。

ドミナントの名前を付けてしまうと、5度以外に出てきたときに説明できなくなる。モードだと考えていれば、どのルートの上にでも置ける。それだけの話です。

ほとんどのものはブルースを弾いてると考えて弾ける

Sugarfootのプレイも、ジャズでdominant 7th上に♭VIImaj7のアッパーストラクチャーを乗せるのも、やってることは同じ。Wes Montgomeryもやりますね。

ブルースっぽくない。マイナーも入ってない。でもブルースをモードと考えるなら、ミクソリディアンの中にあるmaj7を弾いてるだけです。

厳密に言うと、ここに調性音楽的なコードが駆動される空間、まあディミニッシュ的なものですが、そこからもコードを引っ張ってこられる。トニック・ディミニッシュまで整合性を持って説明できます。

その話はまた別の回で。こんなの長くで嫌でしょ?

何よりモテません…

ブルース・スタディでやるのは、こういう分析と、弾くときの考え方です。

なんというかね、全部ブルース弾いてるのと同じで弾けるんですよね。私はそうやって弾いてますね。

ま、説明なんかどうでもいい。弾けたら。5,000字くらいここまでであるけど…

そしてモテたら…

アドリブ例

デイトン・コネクションとメンバー

手形

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