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Lick of The Day #3 Sing a Simple Song|うりなみ

Lick of The Dayの第3回目はSly & the FamilyのSing a Simple Songを取り上げます。

Lick of The Dayは私の手のコンディション次第で更新回数が決まるというミラクルなコーナーです…

月に1本はメンバーシップ以外のひとでも見られる記事を公開していこうと思います。楽しんで頂けると良いんですけれど。

さて、今回も特濃でいきますよ…

スライ&ザ・ファミリー・ストーン「Sing a Simple Song」(1968) について

今回取り上げるのは、 スライ&ザ・ファミリー・ストーン が1968年に発表した曲「 Sing a Simple Song 」です。

ヒップホップへの影響

この曲は、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、2パック、パブリック・エナミーなど、多くのヒップホップアーティストにカバーされたり、サンプリングされたりしていますね。マイルスもやってます。

ヒップホップが好きな方にもお馴染みの曲だと思います。(動画では説明しきれませんでしたが)。

色々凄い曲なんですが、ヒップホップサイドとしては、圧倒的にGreg Erricoのドラムがかっこいいということで取り上げられてますかね。

ジャズ側としてはモーダル・インターチェンジが面白い曲という観点で取り上げられてるのかなと思ってます。

もちろん、ファンククラッシックなので、ファンクバンドでこれを演奏しないということはあり得ないんじゃないでしょうか。

曲の特徴

とんでもない曲です…

なんで、スライが革命的だったのかって、今の視点でではわかりにくいと思うので、音楽的な面から書いておきます。

印象論であまりにもスライは過小評価(レジェンドと言われてるのにと思うかもしれませんけど、そうです)されてますからね。

今でこそFreshは名盤といわれてますけど、昔は評論家が腐していたのを忘れてないですからね…

なんでミュージシャンが反応したのかというのは、もう圧倒的に新しかったんです。リズムも音もハーモニーも。

1968年当時ではブラック・ミュージックの未来と現在はスライの手の中であったと言っていいくらい、この時期はとんでもないです。その後の暴動の落差もとんでもないんですけれど…

イントロはEドリアン・モードで弾かれています。

しかし、メインリフの部分ではミクソリディアン・モードとドリアン・モードが混在しています。

要するにブルースってことですね。動画でここは説明しましたね。

コードはドミナント7th(弾いてるのは9ですけど)、ベースは短3度を弾いているし、メロディーもブルース的です。

構造的には、ブルース進行に基づいてると考えると良いのだと思います。

ポリモードとかそんな事考えなくても、ブルースで強調したいところが出たら、メジャーだったり、マイナーだったりすると考え方がわかりやすいかもしれません。

ブルースはモードというか、一般的なモード理論では説明しきれないところがあって、調性音楽、モード、それに加えてブルースモードという3つがあると考えたほうが実用的だと個人的には感じています。

概ね 4度のA(ミクソリディアン/ドリアン/ブルース)→ B(5度も同じ。)→ D(短7度)→ E(イオニアン)→ A(ミクソリディアン/ドリアン) という形で進んでいきます。

一つ一つはブルース的なルートモーションをしているのに、Eに戻ったときにイオニアンになる。ええっ?てなりますね。

絶対にブルース的な考えからは生まれない。イオニアンからモーダルインターチェンジした時の劇的な変化は今の耳でも驚きがあります。

イオニアンはメジャースケールと配列は同じです。
「Do Re Mi」って歌ってるところなんか完璧に確信犯ですよね。

そこから、Eミクソリディアン(多くの分析ではミクソリディアンとします。マイナーを#9というテンションとして短3度を処理しようとするためです。)に戻るという構成ですね。

でも、説明のしようがないんですよね…

調性音楽に寄せて説明しようとするとこのVerseで使われるものはトニック7thとなるわけですけど、ベースやメロディは明らかに短3度強調してますからね。

ブルース・モードというか、そういうものとして考えるほかないよなあというのがプレイヤーとしての私の意見です。

ラリー・グラハムも今回取り上げたVerseで長7度を弾いたりね。やりたい放題ですね…

確信犯です。悪いです…

普通はb7や経過音として使うはずですけどね。でも、ベーシストでやる人はいるな。ルイス・ジョンソンもそういうのやってる曲ありました。

採譜していけば採譜していくほど、わかるという部分とわからんなという部分が明らかになるのは面白いですねえ…

ドラムが特徴的

大量にサンプリングされた音源を聞くとわかるようにこの曲はドラムが非常に印象的なんです。

グレッグ・エリコのドラムが曲に貢献している部分は非常に大きい。

色々特徴がありますけど、ハイハットの音色、コントロールはね。もう作曲というか曲の一部だと感じますね。

他のドラマーだと全くらしい感じにならないんじゃないかな…

一聴したらグレッグ・エリコとわかるスタイルですね。

録音も変わってます。

この当時のソウルはそんなにエフェクターという面では冒険しないわけですけど、遊びまくってますね…

曲の途中のブレイク部分まではドラムにディレイがかかっていますが、ブレイク後はそのディレイが消えます。ディレイがない状態のドラムパターンはシンプルなんです。

エフェクト込みでの音作り、曲作りって、今となっては当たり前ですけど、当時のソウル・ファンクではまず見られない。

ファンカデリックも相当サイケですけど、当然スライとジミ・ヘンドリックスの影響下にあるわけですからね。

サイケなのはスライが先駆者と言ってもいいと思います。

でも、これだけではないんですよ。

グレッグ・エリコのタイム感もファンクドラマーとしては変わったタイプだと思います。

スネアなどはもっとレイドバックする人が多いと思いますけど、そんなことはない。全くのジャストというわけでは無いですけれど、タイトで独特なグルーヴですね。

グレッグ・エリコとキックとラリー・グラハムのロックインしたところはこの二人の独自のコンビネーションなのでそれも聞きものです。

ラリー・グラハムがそんなに器用なタイプではない(明確にスタイルがあるということです。褒め言葉です)と合わせるとそれはもう超強力なリズム・セクションですね。

Sly & The Family Stone以外でこのリズム・セクションが楽しめる録音は、マイルスの元奥さんのBettyさんの録音ですかね。こういう紹介の仕方もあれですけど…

グレッグ・エリコはプロデューサーでもあります。そういう視点でも面白いですね。確かに、ドラマーのプロデューサーという感じがしますね。

非常に構築的ですもん。インプロも出来ないわけないけれど、非常に印象的にパターンをたくさん作れるドラマーでもあります。

GCSもグレイトなバンドですけど、グレッグとのコンビネーションほどは個人的に魅力は感じません。

やっぱりラリーのワンマンバンドという感じがしますね。

他のファンクバンドとは一線を画す、非常に面白いアンサンブルです。

フレディは物凄いプレイヤー

ギタリストの フレディ・ストーン は、めちゃくちゃ上手いプレイヤーです。いや、本当に。

スタジオ盤だとわかりにくいと思うんですけどね。

アメリカにいた頃、フレディの教会に行ったんですが、もう凄すぎて卒倒しそうでした…

「ベイエリア最高のギタリスト」って言われていたのは知っていたけど、「まあ、みんな話を盛るからなあ…と」思っていたけど、とんでもなかったですね…すみません。

少し乱暴な言い方かもしれませんが、ジミ・ヘンドリックスやコーネル・デュプリーのように、リードとバッキングを同時に弾くようなスタイルを持っている。

アンサンブル重視だから、レコーディングでは弾かなかったんでしょうね。

ゴスペル的なバックグラウンドは当然あるものとして、アカデミックな背景があるんじゃないかと思います。

勉強が出来たというのはそうだろうなと思います。

クレバーなんですよ。曲に対する貢献度は高いけれど職人的と評するには個性がありすぎるという感じですかね…

これだけの技術があったらいろいろな仕事してそうなものなんですけど、録音が少ないのは残念ですね。

Sing a Simple Songの冒頭のドリアンのプレイなんて、普通では出てなこないはずです。当時、聞いた人たち度肝を抜かれたんだろうなあ。

もうね。リズム・セクション全員がどうかしてるんですよね。

フレディのプレイ分析すると、Dance To The Medlayではフリジアン的な音使いもさっといれたりしてますしね。

めちゃ頭の回転が早いんだと思います。

ボイシングもトップノート考えたり、ファズの使用だったり、バンドのサウンドに大きく貢献しているのは間違いないですね。

ブートレグで出回っているテキサスのフェスなどのライブ音源では、フレディが自由奔放に弾きまくっているのを聴くことができます。

ブートなので勧められないのが残念なんですけれど。

Freddieのソロアルバム。ほとんど話題にならなかったけれど、全編でフレディのギターと歌が楽しめます。もっとアルバム出して欲しいですね。

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あまりにベースや他のフレーズはそのままなので、著作権侵害になってしまうので、今回は配布しません…

ドラムだけは入れておきます。動画もリフなんかは完全に同じにはしてないです。
そもそも原拠機ではエレピで弾いていないのを置き換えてますし。他のスタジオのアウトテイクやライブなどを合わせた感じですね。

Sing a Simple Song風にしようと思ったんですけど、それくらいなら、いろんなバージョン混ぜてやろうと。構造はおなじになるように作ってあります。

今回は、ブートのバージョンを主に想定しています。

スタジオ盤はBPM87くらいなんですが、ライブだと94〜97位で演奏されているのが多かったです。 BPM94くらいのイメージでやっています。動画はBPMを落としています

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