ハードコア・パッドスタイル 第5回 よくある進行の一部をスムーズに弾こう|うりなみ
ハードコア派のみなさん、おはようございます。
パッド沼へようこそ…
終わったと思っていたでしょう…
記事が一人にでも売れる限り、このシリーズは続きます。
非ハードコア派のみなさんも大歓迎です。
ハードコアは一日にしてならず。ハードコア派への道を踏み出すのもいい選択ですよ。新年度も近いですし、心機一転することをオススメします…
フフフ…
前回のハードコア・パッドスタイルでは今まで学んできた4和音をボイス・リーディングを考慮して繋げる訓練しました。
ハードコア派の皆さんの期待に応えようと超分量になってしまいました…
特に4度上の移動は頻出する動き。そちらについて徹底的に学びました。
基本形、転回形をさっと弾けるようになることはアドリブでも有効です。
構造的にパッドは縦の動きは難しいことについては、第2回で少し触れました。コードをスムーズに接続できれば速いBPMでも対応出来ます。
もちろん縦の動きの練習はする必要はありますけれどもね。
でも、出来ない時の手段は持っておいて困ることはない。
今回は、ジャズ、R&B、ソウル、ファンク、ブルース、ゴスペルなどでよくある進行の一部を集中的に学習します。特にブルースについて焦点を当てます。
ハードコア派の目標はなんでもかんでもパッドで弾き倒すこと。そして音楽を包括的にパッドで理解できるようにする目的でしたね。
「え、音楽を包括的にパッドで理解できるようにすること…?」そう思ったあなたは第3回を購入していませんね…
ブラウザバックして購入しましょう…
まあ、冗談はさておき、パッドの場合は、ギターに比べて同一弦上の発音の問題がありません。
音程と視覚が一致しているのがパッドの強みでした。
どういうことか。鍵盤は黒鍵、白鍵があることによって音程関係が視覚的に一定ではないわけです。
でも、パッドはそうではない。
われわれパッドプレイヤーはどの楽器のプレイヤーよりハーモニーの理解に近い位置にいると言っていい。ポジショントークですけど、間違ってるとは思っていません。
DAWとも近いですしね。
そして私達の楽器であるパッドは、アコースティック楽器ではない。いわばルーツを持たない楽器のプレイヤーです。
あらゆる楽器を模すことが出来る。理論的にはということですけど。
だからこそ、我々は歴史や奏法を学びましょう。現代の多くの音楽の基本となるブルースは学ぶ価値があります。
過去と現在、未来をつなぐ楽器であるパッドとプレイヤー。その急先鋒がハードコア派のみなさんです。テンションがぶち上がりましたね…
え、うりなみさんが、古い音楽好きなだけだからって?
ソンナコトナイヨ…
ほら、もう、おじさんがモテるには知的粉飾を行うことくらいしかないですからね。
「俺のルーツはブルースなんだ…」とパッドで華麗なプレイをしたらモテる。
モテにモテるはずです。
バツ2の私が保証します…
まあ、真面目な話をすると、ブルースやゴスペル、ジャズやファンクが現代につながっているのがパッドだと視覚的に見えるようになるんですよ。
私達が歴史という河の下流にいることを伝えられたら良いですね。
思いも寄らないところで共通性を見出すことが出来る。
ブラック・ミュージックのいろいろな表現は楽器を問わずに共通しているところもあるんです。
あらゆる手法を即座に繰り出すことが出来るのがパッドのメリット。
今回もそれを実感できるはず。今回は特にブルースで用いられることが多いコードについて見ていきます。
ブルースのコードワークはそのままファンクに転用できるところも多い。
もちろん、ソウル、ゴスペル、ジャズでも同様です。
そしてブルースは、ハーモニーの構造がシンプルであるが故に、集中して技術を学ぶことはやりやすい。
コードのクロマチック・アプローチをジャズなどで学ぼうとなるとコード進行を覚えるだけでも大変ですからね。まずはブルースを理解することでしっかり身につけていきましょう。
理屈と実践の距離がこれだけ近いのはパッドの魅力。
弾けるようになれば聞き取れるようになります。
楽しんでマスターしていきましょう。慌てずに。
今回は、前回ほどパターンは多くありませんが、いずれも時間を掛けて学ぶ価値はあります。
今回もプロジェクトファイル、動画がありますので、練習にご活用ください。ご自身の創作などに活用していただいても結構です。
プロジェクトファイルや練習していらっしゃる動画をXで#ハードコアパッドスタイルとポストして頂ければ見に行きます。
一人で練習していてモチベーションが保てないという方は是非。
必ず見に行きますので…
ハードコア・パッドスタイルが全記事読めることに加えて、そちらでしか読めない記事、動画、プロジェクトファイルがあります。
動画
トライトーンについて理解を深めよう
基本的な4和音は、トライトーン、4度音程、5度音程の組みわせで作ることが出来るということを第3回ハードコアパッドスタイルで学びましたね。
トライトーンの大きな特徴は4度上に移動しても半音下に移動させても同じ音ということでした。
そのことを利用するとドミナント7thコードは極めて容易に弾けますし、認識できるようになります。
では、まずはドミナント7thから。
ドミナント7th
キーを決定する機能があるドミナント7th。メジャーキーのダイアトニックコードでは一つしかでてこないものです。
ですが、基本的なブルースはドミナント7thがいくつも出てくるんですね。
ドミナント7thにはトニックに戻るドミナントモーションという働きがあり、これが調性音楽の基本になるわけですが、基本的なブルース進行はこのようなコード進行です。
I7 Ⅳ7 Ⅰ7 I7
Ⅳ7 Ⅳ7 Ⅰ7 I7
Ⅴ7 Ⅳ7 Ⅰ7 Ⅴ7
トライトーンの不安定さがトニックで解消されると今まで音楽理論書で読んだ方は「えっ?」となりますよね。
別に安定している響きやんと。
そして、音楽理論を勉強した人だと、え、ドミナント7thが複数来ているということは、転調しているのでは?と思わるかもしれません。
でも、違います。なぜか。
ブルースのメロディはブルース・スケールに基づいているものが多いんです。1曲通して、キーがCであったら、Cブルース・スケールから成り立つ物が多いんです。
もちろん、ジャズ的なブルースだとコード分解してメロディを作っているものもあるんですけれど。
ドミナント7thの響きも安定している。ドミナント7thが複数あっても転調しているわけではない。
ブルースは西洋音楽の枠内にはないということです。
ブルースは調性音楽と違うシステムを持っています。
ブルースについてはブルース編で詳細に扱います。
わたしたちはブルース以後の世界に生きていますから、なんらおかしいとは感じないですよね?
他にも例を上げましょうか。
メジャーダイアトニックの1625などはImaj7 Ⅵm7 Ⅱm7 Ⅴ7というのが一般的ですね。
ですけれど、ジャズやゴスペルの場合だとⅥm7もⅥ7にするほうが多い。何なら、全部ドミナント7thにしたりすることも多いですね。
すべてのコードをドミナント7thにすることはブラック・ミュージックでは決して珍しいことではないです。
このあたりは知らないと何がなんだかという感じですね…
ただ、こういうのも知っていれば格段にコピーもしやすくなりますし、作曲のときにも役立ちますね。
機能和声についてはこちらで説明しています。
ガイドトーン
ガイドトーンボイシングというものがあります。
詳細は251編のあとにやりますが、 コードの3度と7度だけを弾く 奏法です。
なぜ、コードの3度と7度だけ弾くかというとまさしくコードの方向性を決める音だからですね。
3度はメジャーかマイナーかを決定する。
3度には長3度と短3度がありますよね。
7 **度には長7度と短7度がありますね。
**メジャー7thか7thかを決定します。
この2つがあれば、どのコードであるか分かる。 コードがどのような性質を持っているかガイドしてくれる ということですね。
このガイドトーンを利用して基本的なブルースで重要となるI7,Ⅳ7,Ⅴ7について考えてみましょう。
ブルース進行におけるトライトーンの利用方法
当然のことながら、I7のトライトーンは3度と7度です。トライトーンがガイドトーンということは慣れたら極めて聞き取りやすくなります。
キーCのブルース進行で考えてみましょうか。
C7 基本形

コードが理解しやすいように、R+5を弾いている。ルートの位置は常に意識したい。
F7 第二転回形

ルートの位置は常に意識する。基本形も同時に展開できるようになるとなお良い。
第4回で徹底的にやったように Ⅰ7のトライトーン(3,b7)を半音下げるとⅣ7の(b7,3)になるわけですね。
ではキーCのブルース進行のⅤ7について考えてみましょうか。
G7 第二転回形

くどいようだが、Rを意識したい。b7+3とRの位置を覚えにくい傾向があるようです。b7の全音上がルートです。
はい。トライトーンを半音上に動かせばG7の(b7,3)になりますね。
まとめるとこうなりますね。
Ⅳ7 I7のトライトーンを半音下げる
Ⅴ7 I7のトライトーンを半音上げる
もちろん普通にⅣ7のトライトーンはI7から4度上げて弾いてもいいです。
目印としてトライトーンが見えると楽になりますね。
スムーズなボイスリーディングをしたいときはガイドトーンを目印にすると上手く行きやすいですね。
三井田くんがレッスンの内容をまとめてくれています。251におけるガイド・トーンの使用というレッスンでした。
ハードコア・パッドスタイルではもう少し先に扱う内容ですが、より理解したい方は予習のつもりで読まれるといいかもしれません。
手形もあります。
クロマチック・アプローチ
コードをスムーズにつなぐ手法としては、クロマチック・アプローチがあります。
前回までコードをスムーズにつなげるために、ボイス・リーディングを考えてきました。もう一つ手法があるということです。
というか、ボイス・リーディングの一部と考えたほうがわかりやすいですかね…
われわれハードコア派はあらゆる手法を使って他楽器と渡り合う必要があります。
クロマチックアプローチは鍵盤より圧倒的に弾きやすく、ギターよりボイシングの自由度があるわけですから。
クロマチック・アプローチはどんなジャンルでも使えますが、特にブラック・ミュージックでは多用されます。
コードトーンやスケールの音に対して、半音上・半音下からアプローチする。両方からアプローチする方法もあります。
応用はもっとありますが、まずは基本を学びましょう。
今回はコードですね。
コードでクロマチック・アプローチする場合、多くは同型のコードで行われることが多いわけですね。
ボイス・リーディングはこう考えるんでしたね。
- 出来るだけ共通する音で弾く。
- 出来るだけ近い音で弾く
出来るだけ共通する音で弾くというのは、同型のコードの場合は難しいですね。
でも、度数という意味では共通しています。 同じ構造を持っています。
そして、 出来るだけ近い音で弾く という原則は守れています。
だから機能するとざっくり理解しておくと良いと思います。
特に、ジャズではジャズ言語の重要な一部となっています。いずれ詳細に扱いますが、今回はコードについて取り扱います。
特にブルース進行では多用されます。手癖になるくらい練習しましょう。動画御覧頂いたら、よくご理解頂けたのではないでしょうか。
こういうのが全くなかったらしさはなくなってしまいますね。
両側からクロマチックアプローチしている例ですね。動画で話していました。T-Bone Walkerの代表曲なんですけど、さまざまなバージョンがあります。
これは両側からクロマチックアプローチしているプレイが入ってます。
動画後編
裏コード(Tritone Substitution)
ブルースの音源などを聞くと、半音上から次のコードに行くパターンが多いことに気づいた方は多いんではないでしょうか。
G7 C7という動きの間にG7-Db7-C7という動きがある、なんやねんと。
結論から行きましょう。
キーはCで考えるとこういうことですね。
- G7(Ⅴ7)の代理コードとしてDb7(bⅡ7)が使える。
- ドミナント7thコードは半音下に解決できる。
先程やったクロマチックアプローチではあるんですけれど。
なぜG7の代理としてDb7が使えるのか
で、G7とDb7ってトライトーンは共通してるわけですね。パッドだと簡単にわかりますね。
G7です。トライトーンに着目してください。

Db7(C#7)です

わかりますね。
裏コードはトライトーン・サブスティテューションと呼ばれます。トライトーンはルートから全音3つ分の距離があります。triは3の接頭辞ですね。
そして裏コードと呼ばれるのはなぜか。こういうことですね。5度圏の反対側にあるからです。

そして、ベースが次のコードに半音で下降しているのはわかりますね。
コードとコードをスムーズに繋げてくれるわけです。だから、G7-C7という動きをDb7-C7としても良いわけです。
裏コードを使う方法は実はパッシング・コード(コードとコードを繋げる)技法の基本でもあります。
この考え方をジャズやゴスペルでは拡大解釈していきます。
即興というとメロディをインプロする意識が強いように思いますけど、伴奏のインプロヴァイズはブラック・ミュージックで大きな位置を占めています。
伴奏の際に、プレーンなコード進行をどんどんパッシングコードを使って修飾するんですね。
ゴスペルは即興が物凄く多いジャンルで、様々なパッシングコードのパターンがあります。
多分今一番パッシングコードの可能性が研究されているのはゴスペルなんですよ。
コード支援ソフトなどでは絶対に考えつかないパターンなどが日々誕生しているのは楽しいですね。
このあたりは出来たらやりたいですね。
余裕があればこちらもどうぞ。
動画では説明しましたけど、Ⅰ7 Ⅵ7 Ⅱ7 Ⅴ7を変形するとⅠ7 bⅢ7 Ⅱ7 bⅡ7になるわけですね。まあびっくりしますよね…
すいません。動画で言っていたのは正確ではなかったので訂正しておきます。
まあ、機能としては間違ってはないんです。I7 bⅢ7 bⅥ7 bⅡ7と考えています。
ターンアラウンド、Bb7 Db7 C7 B7と弾いてるのもあるのでそう覚えていました…
いちばん有名なジャズ・メッセンジャーズのバージョンだとBb7 Db7 Gb7 B7と解釈してますね。
Gb7はC7の裏コードなので機能的には同じってことですね。
ジャズなどブラック・ミュージックでは裏コードに勝手に変えるのはOKなんです。
このあたりは瞬間的に弾ける必要があるということですね。
このBlues Marchも変形ブルースで、4度進行が連続していたりなかなか面白い曲なのでブルース編で取り上げられたら取り上げたいですね。
マイナー25も入ってるから、ブルースやってからジャズやっていくのにはいい曲なんですよね…
ドミナント・モーションの例も少し上げましたが、ドミナント・モーションの詳細な説明は次回やります。
5度圏については、学習用サイトを作りました。

代理コード、ダイアトニックなどが確認できます。よくある進行も表示出来ますのでご活用ください…
リズム
タイミングも重要ですね。というか超重要です…
シンコペーション、アンティシペーションはブラックミュージックの要です。
コードを先行させる例もたくさんありましたね。
アンティシペーションとは本来の位置よりリズム的に先行すること。
実は前回のレッスンでは目標とするコードに対してアンティシペーションするものが大量に入れてあるんです。
シンコペーションもたくさんありましたね。
拍の頭に弾くだろうものが裏から弾くものもたくさんありました。
本来の位置という言い方は正しくないように思います。
ブラックミュージックの場合シンコペーションやアンティシペーションするほうが普通なのではと個人的には感じます。
練習して、みなさん、大分慣れましたかね…
ファンクだろうが、ジャズだろうが、ブルースだろうが、ゴスペルでもシンコペーション、アンティシペーションが多用されることは共通しています。
アンティシペーションやシンコペーションを用いることでリズムの推進力が生まれます。
サンバやボサ・ノヴァもとんでもないアンティシペーションがたくさんありますね…
注意点としては、慣れてないと走ったり、突っ込んだり(悪いばっかりじゃないですけど)してしまうかもしれませんね。
そういう時に、クリックやリズムマシーンを使ってまずジャストに合わせて歌う練習をするといいと思います。後で練習のところにも書いておきます。
レイド・バックして弾くほうが多分難しいです…
このあたりは個性が凄く出るところですね。
自分にとって気持ちいい位置をしっかり学んでいきたいですね。
突っ込む人がいないかといったら、もちろんいますよ。
Oscar Petersonはかなり突っ込んで弾くこともあります。
と言っても、まあ曲調、BPMによっても乗り方は変えてますけど。
いつもいつも同じ乗り方をするわけではありません。
クリックは自分の中のパルスを正確にするための物差しを訓練するためのものですね。
良い練習方法としては歌う事です…
頭の中で鳴らせるようになってから弾く 。
じゃないとクリックを追いかけるだけでぎこちない乗り方になってしまいます。
ブラック・ミュージック、ジャストではなくてもいいのね。じゃあ、適当でいいのね。
ダメ、絶対…!そんな事は全く無いです。
誤解してほしくないのは、体内のパルスは非常に正確なんです。
ジャストがわかっているうえで突っ込む、ジャスト、溜めるということをやっているということですね。
出鱈目では全然ないです。
自分が好きなプレイヤーのリズムをたくさんコピーすることが一番だと思います。言語ですからね。
ただ、それが分かるためには自分の物差しを鍛える必要はありますね。
楽器がなくてもいくらでも練習はできます。
自分の演奏を録音してみて、お好きなプレイヤーとの違いを研究するのも楽しいですよ…
ブルースでは4拍目の三連符の真ん中、お尻でアンティシペーションするパターンが多いです。シンコペーションは当然裏ですね。
ブルースは三連系統が多いけど、え、スクエアなリズムでアンティシペーションやしたらファンクと同じでは?
そう思ったあなた。その通りです。
まあ、バウンスした16とかもありますけど…
シンプルな(ハーモニーが)ファンクの場合、ハーモニー的な構造はブルースと変わりません。コードがドミナント7thタイプだけで作られている(9thはもちろん使います)事は多いんです。
そして、シンコペーションやアンティシペーションが重要なのは変わらない。
ファンクの場合、コード進行がブルース進行そのままではないですけどね。
ブルースとファンクの位置が近いと言ったのはこういうことでもあります。
バンド全体としてのコードの解釈は、D7のワンコードで引っ張って途中でC7,F7というところでしょうか。ここでアンティシペーションしてますね。
ブルース進行ではありませんけど、ドミナント7thだけで構成されているのは同じですね。
ギターはF7のところでF(9)-F(6)と解釈するといいスライドを弾いてますけど、これ、T-Bone Walkerなどがやっているフレーズです。
ファンクにもブルースのイディオムが色濃く引き継がれていることがわかりますね。
まあ、厳密に言うとこれはスクエアではないんですけどね…
Cold SweatのPt.2でドラムブレイクがあるところが聞くとClydeが倍テンのスイングで乗ってるのが分かるはずです。
このあたりはファンク、リズム編でやれたらやりたいですね。
レッスンだと全員にパーカッション叩いてもらったりしてたんですけどね。
複数のパルスが流れてないと、感じは出せない。必要ではあったことと思っていたけど、いきなりカウベル叩かされてびっくりしたかもしれないなあ…
難しいことではありますけど、学ぶことがたくさんあるのは楽しいですね。
我々ハードコア派はあらゆる楽器をパッドで演奏できる以上、リズムに対しては他楽器のプレイヤー以上に理解を深めたいですね。
動画、後半はかなりリズムについて話していますけど、最後の実験は驚愕されたんじゃないですかね。
ブルースとファンクの共通性、よくわかったでしょう。フフフ…
グルーヴ論はやるつもりはないですけど、こういうフィールがないと全然感じが出ないんですよね。あれだけで開眼する人はもいるかもしれないですね。
さて、ここからはよくある進行について検討していきます。
Ⅴ7−Ⅳ7
RespectのVerseなどでも使われている進行ですね。
verseの部分がⅤ7-Ⅳ7です。キーはCなのでG7-F7のVampです。
イントロはC7-F7のVampですね。途中で強烈な転調がありますが、変形ブルースと理解するとわかりやすいと思います。
動画ではこのボイシングでやっていますが、第2転回形もファンキーでいいサウンドがしますね。
G7

5度抜きの基本フォーム。3度にクロマチックアプローチしてもいい。
F7

4和音のドミナント7thの第1転回形でやってもいいと思う。第一転回形はファンキーに聞こえますね。
New Orleansの誇るギター魔神、Snooks Eaglinのこちらもとんでもない演奏。
キーFの変形したブルース進行の中でこちらもⅤ7-Ⅳ7があります。
173,137なボイシングについてはこちら。
Ⅴ7−Ⅳ7-Ⅰ7-Ⅴ7
Ⅴ7 Ⅳ7I7 Ⅴ7になると、ブルースの9〜12小節目ですね。
動画を見てたまげたかもしれませんが一つのコードフォームをクロマチックで繋げまくっています。
今回は頻出コードの9thコード(ドミナント7(9)は省略して9thコードと呼ばれます)を覚えてもらう目的があります。
最後の11,12小節目には1415、1625で弾く場合もあります。プロジェクトファイルでピアノを抜いたりして遊んでみてください。
G7(9)

テンションを入れて弾く場合は5度を省略することが多い。137,173ボイシングはブルースの基本的な形になる。このフォームの9thはファンクでも多用する。ギターのボイシングにしたい場合は9の真上を押すとトップノートが5度になる。
F7(9)

C7(9)

Ⅰ7 Ⅳ7 I7 Ⅴ7
ブルースのターンアラウンド(ターンバック)で使われる進行です。基本的なブルースの進行では11,12小節目で用いられることが多いです。
二拍ずつコードが動くということですね。
今回はトレーニングの意味を兼ねて、3連で刻む練習です。
かなり持久力が要求されます。長く弾く練習すると力みは取れていくので、ハードコア派の皆さんには是非挑戦して頂きたいです…
C7

F7

C7からトライトーンを半音下げたことを意識。BPMが速い場合などはこちらのほうが弾きやすいはず。
G7

ブルースだとターンアラウンドをどう使うかも個性が出るところですね。
I7 Ⅵ7Ⅱ7 Ⅴ7
動画でも少し取り上げた進行です。
すべてドミナント7th化したものですね。戦前のラグタイムなんかでもよく見る進行です。
ジャズ・ブルースなどではターンアラウンドで使われることが多いです。今回はガイドトーンボイシング。ルートレスボイシングでもありますね。
今回の練習はちょっと今までと違います。毎回シンコペやアンティシペーションを即興しているので、ご自身でも即興してみてください。
今回の即興はトライトーンのみで行っています。手形を色々見ると楽しめると思いますよ。フフフ…
C7

A7

Ⅰ7 Ⅵ7 Ⅱ7 Ⅴ7はⅠ7 bⅢ7 Ⅱ7 Ⅴ7に変更できるのがわかりますね。
D7

G7

Ⅱm7 Ⅴ7 Imaj7 Ⅵ7などの循環パターンなどバリエーションもあります。
循環は251編が終わってからやりましょうかね。
bⅥ7-Ⅴ7-Im7
マイナー系で使われる進行です。
Thrill is goneはマイナーブルースのなかでもちょっとモダンな進行ですね。
Im7 Im7 Im7 Im7
Ⅳm7 Ⅳm7 Im7 Im7
bⅥ7 Ⅴ7 Im7 Im7
というコード進行です。キーはBmですね。
マイナー・ブルースはいろいろあるのですが、これはブルース編で詳しく説明します。
マイナー・ブルースは普通のブルースほどバリエーションはないのですが、このあたりも知らないとコピーしにくいかもしれませんね。
bⅥ7からⅤ7というのは、マイナー3種類のダイアトニックコードが入ってる人なら「え、bⅥmaj7では…」思いますよね。
違うんですね。思い出してください…
ブラックミュージックではあらゆるコードがドミナント7thに置き換えられることを。
こういう原則を知っておくと、理論的にはこうと言われてるけれど、違うよねというのが分かるようになりますね。
Al GreenのLove and Happinessでも使われています。もう、聞き取れるようになるんじゃないでしょうか。
言語化して認識することで、子供の頃から楽器をやっていなくても聞き取れるようになりますよ。
ドミナント7にクロマチックアプローチを入れて修飾しています。なかなか難しいと思いますけど、サッと出来るようにすると楽しくなりますね…
Ab7

G7

Cm7 第二転回形です。

まとめ
ブルースは大事ですよ
今回から参考音源を付けました。
音源掛けながらやれたらもっとわかりやすいんですけどまあ、仕方ない。
意外に手間がかかりますね…
コード進行やキーなどの説明もしてありますので、併せて弾いたりして楽しんでください。
次回は動画でも触れていますけど、もう少しドミナント7thを掘り下げて更によくある進行を紹介します。
セカンダリー・ドミナントを使っている進行やれば、ゴスペル的なディミニッシュの使い方もスムーズにマスター出来るはずですしね。
今回は特にブルース進行をやる時に知っているといいものに限定しました。
クロマチック・アプローチや裏コード、ガイドトーンを利用した伴奏のバリエーションなどは、知らないとコピーもおそらく大変だと思います。
譜面やコード進行をネットで調べてらしくならない。そういう方にとっては今回の技術はかなり役に立つはずです。
ハードコア・パッドスタイルは今後も続けますけど、Ⅱm7 Ⅴ7 Ⅰまで行ったら、ブルース編は別マガジンでやろうと思います。
ブルース、本当にすべてのプレイヤーに大事だと思っています。
ブルース進行がサッと弾けるようになれば、リズムのバリエーションも増やせますし、コードについてもボキャブラリーが増やせます。
何よりね。こういうのは音源から学ぶことが一番ですし。
ハードコア・パッドスタイルはかなり冒険的な作り方をしています。
普通の理論書だとドミナント7thの説明を先にしてから裏コードという順番となるはずです。
なんですけれど、ハードコア・パッドスタイルはとにかく目で覚える、弾いて覚えることを重視しています。
弾いたことがある。あ、こういうふうなロジックがあるんだ。
そのほうが順番として正しいと思いますからね。譜面読めないけど凄いプレイヤーもたくんさんいますから。
譜面をまだ使っていないのは、ああ、これ、こういう風に書くのねとわかったら習得コストが下げられるからです。
譜面に関しては、習得コストの観点からリズム譜から読めるようして、少しずつという形でやれたらと思ってます。ひらがなよりずっと簡単ですよ。大丈夫です。
このあたりはたくさんやってきてますから。
インプロや新たな手法を記憶できるかも今後問題になってくるので、譜面は慣れるよう構成を考えますね。
譜面だけ付けるということはしませんし、大まかなガイドとして使えるようになるだけでも十分役に立ちますからね。
記憶は本当に上達では問題になってくるんです。
「わかる」と「出来る」には物凄く差があって、理屈を理解して、その場では弾けても、演奏や作曲の際に引き出せないのは覚えてないからなんですね。
まずは耳を鍛える、弾けるようにする、少しずつ譜面を覚えるという形で行きます。
私達はプレイヤーなので弾けてなんぼ。ブルース進行出来るようになると、とにかく練習が楽になるんですよ。
あとね。記憶が容易になります。
これだけドミナント7thのサウンドやフォーマットが同じものをやっていると、差異に敏感になります。あ、これ基本形だな、転回形だなって分かるようになります。
わからなくても、あ、これ知らないと認識できるようになります。
音楽聞いていてコード聞き取れないという人の多くは、反復回数が足りないんです。これねえ。嘘やろと思われると思うんですけど本当ですよ。
第4回の4度進行大量に弾いた人は、コードの響き覚えた人もいらっしゃるはずです。
音楽を外で聴いていて、あれ聴いたことがあるな。
ここはこうだなとだんだん解像度が高くなっていきますからね。これも語学と同じですね。
一つのことをマスターしたら他のことに認知リソースを振り向けることが出来るからですね。
だから、ぜんぜん慌てなくていいですよ。止まってもいいので、再開できる様にしましょう。
ブルース進行弾けるようになったら、一日5分でも大量に学べます。反復練習が出来ます。そして、キーを探る訓練にもなる。
ファンクリズムのものもあれば、ラテンものもある、スイングもあればシャッフルもあり、8分音符中心のグルーブもある。でも基本的な構造は同じだから、コード進行をロストをしたりはしない。
シンコペーションもアンティシペーションもそれこそ大量に入っている。コード進行がわかっていれば真似するのも楽ですよね?
完全にコピーできないとしても、リズムは真似できる。「見たこともない」「聞いたこともない」を「出来る」様になるのは難しいです。
「聞いたことがある」「覚えている」「出来る」というプロセスです。
キーが分かればブルース・スケールでとりあえず弾いてみたりすることも出来る。
コードもシンプルな4和音からテンションが複数入ったものまでたくさんありますよね。クロマチック・アプローチも大量に使っている。
音楽のベースとなる能力を鍛えられますからね。他のジャンルをやるときにも技術を転用しやすい。それは当たり前で、現代の音楽のベースになっている部分が多いからです。
練習について
練習については、第4回で述べたことの繰り返しになりますね。
- 初めは頭の練習
- 動画や手形を見て覚える(当たり前だが聞く。視覚と聴覚を一致させる)
- 歌ってみる
- 動画や手形を見て覚える(当たり前だが聞く。視覚と聴覚を一致させる)
- 一度に一つ
- いきなりクリックは使わない
- BPMはどれくらいから始める(BPM60くらいの4分音符から)
- 練習するときには特異性の原則を考える
- いま、何を訓練しているか意識する
- 覚える時の工夫
- SNSなどに動画を上げる。
- 曲に使ってみる
- SNSなどに動画を上げる。
- 楽しんで練習できる方法
- 取り上げた曲に合わせて弾いてみる
- ブルース進行の曲なら、進行は基本的に近いので、キーを探して弾いてみる
- 取り上げた曲に合わせて弾いてみる
歌ってみよう
ちょっと今回の補足になりますけど、特にリズムやコードの響きを覚えるのに歌ってみるのは非常に有効です。
シンコペーション、アンティシペーションやリズムパターンを覚える時に、歌えもしないのに弾いてもそれは単なる手の運動にしかなりません。楽器の練習はほぼ99%が頭の練習です。
コードも歌ってみるといいですね。
え、ホーミーを習得しろって?流石に私もそこまでハードコアではありません…
コードを弾く前に度数で歌うことですね。音名ではなく。
ジャズ・スクールでソルフェージュやるところだと今は多分ポピュラーなやり方ではないでしょうか。
私の師匠がソルフェージュを死ぬほどやらせる人だったのは良かったですね。
こういう訓練は、大昔からあって、特に新しいものではありません。
でもずっと続いている訓練は意味があるものは多いんですよ。
日本で手に入れられる書籍だとアーメン・ドネリアンのものが有名かなあ…
ピッチが正確かどうかはどうでも良いです。シンガーの方以外は。
声を出そうとしたら、頭の中で鳴っていないと音は出せないですから。
訓練していくと、譜面を見て音が鳴るようになりますよ。
時間と正しい訓練は必要ですけれど。
重要なのは コードを弾く前に頭の中で音を鳴らしてから弾くと言うことですね。
相対音感の訓練にもなりますね。一日30秒でも出来ますけど効果は絶大です…
慣れると音を聞いたらパッドに変換出来るようになると思います。
コードを度数で歌うメリットはいろいろあって、ジャズでインプロなどの分析をするときは、コードに対してどの度数か分かる必要があるということですね。
そういう準備にもなりますね。
歌えないのは覚えていないから
え、そんなの無理…歌えないよ…となる方もいらっしゃるかもしれないですね。
大丈夫です。
ゆっくり一音ずつ鳴らしてその後に追いかけるように歌ってください。ピッチはどうでも良いです。頭の中でコードが鳴るようにする訓練ですからね。
記憶は反復回数に比例します。
こんなもの根気よくやれば習得できる技術に過ぎないんですよ。
そして楽器がなくても出来る練習です。
ハードコア派の多くの皆さんは成人していて、自分の可処分時間は少ないかもしれない。
でも一日30分でも時間がとれて、効率的な練習が出来たら必ず進歩できます。大丈夫です。
私も離婚していろいろ人生大変だったときは一日30分くらいしか自分の時間は無かったです。
でも、あの時期が一番頭は進歩した気がしますね。
リズムも歌おう
歌えるということは、脳内で音が鳴っているということです。
すべての楽器の演奏は頭で鳴っていれば、あとは身体運動に変化させるだけです。
音を出すという行為は必ず頭が先行するわけです。
頭の中で音が鳴っていなかったらそれはただの手の運動になっちゃいますからね。
コピーしたり、ゆっくり時間を掛けて正確に弾く練習をすることは、脳に覚えさせるトレーニングをしてることでもあるんですよね。
歌えるフレーズは弾けるようになります。
弾けない原因はフィジカルということになる。
それは神経系の整備をしていけばいいだけですから。
そういった時に少しずつBPMを上げていったりクリックを使ったり、体の使い方を改良していったりすればいい。
常に脳内のイメージが先行している必要性があるということですね。
弾くときにはクリックをいきなり使うなとは強調してきましたが、どうしてもリズム、歌えないなと言う場合はクリックを鳴らしながら歌えるように練習するのもいい練習になると思います。
プロジェクトファイルに入ってるデータは、ジャストではない(ドラム以外は基本的に全部弾いてます)しドラムも打ち込みであっても人間のフィールに近づくように溜めてあったり、突っ込んであったりします。
人間がやる乗り方としては勉強になると思いますけど、パルスを正確にしたいという用途では向いていません。
ですので、リズムを歌うことが出来ないけれど、プロジェクトファイルを使って練習されたい場合はクオンタイズを掛けたり、メトロノームを使って練習されるとよろしいかと。
正確に出来るようになったけど、どうも感じが出せない…となったら、自分が好きなプレイヤーの乗り方を歌えるようにすると良いと思います。
そういう意味でもブルースをマスターすると格段に理解は深まりますからね。
スイングに跳ね方の幅があることは最近大分言われるようになりましたけど、多分、多くの人が思うより物凄く個人差があります。
シャッフルだって物凄くバリエーションあります。そしてね、人によって跳ね方が違うものが1曲で共存していたりするんですよ。
こういうのは言語と同じですからね。しっかりコピーしていけるといいですね。
難しいけれど、とてもやりがいがあることです。
そうやって自身のスタイルを作っていってください。
さて、ここからはご相談です…
ご相談 サブスクやろうと思ってるんですけど、こういうのはいかがですか?
詳細はまた決まってからやろうと思いますけど、とりあえず決めたことを一つ。
サブスクに加入していただいた方は、三井田くんやMeguさんのレッスンの動画を見られるようにします。
今の記事だけ買い切りは残します。
みなさんにとって全部が全部必要な情報ではないでしょうし。それならサブスクはちょっとなあという方もデメリットはないですしね。
レッスン動画は最低でも月に4つはアップします。
私が体調を崩すことを考えて、低めに設定していますけれど、実際にはもっと回数は多くなると思います。Zoomでのレッスンなので、多少遅延はありますね。
利便性を考えて、私の方の演奏の音声が聞こえるようにします。
値段は今のところ1,500円と考えています。これがサブスクの一番基本プラン。
ハードコア派でもっとパッドの情報がほしいという人にはいいのかと。
生楽器の月に2回のレッスンの10分の1の値段で考えました。オンラインだし、個別ではないですからね。
生楽器のレッスンだと1時間7,500円頂いていたので、最低でも月6時間の動画が定額で見られるのはお得ではないかと思っています。
うーん。どう考えてもレッスン分をnoteで補うのは無理ですね…
ただ、習い事と考えると続けやすい価格は大事だと思いますし。
プロジェクトファイルに関してはサブスクに加入して頂く方だけというのも考えたんですけど、全部は別に必要ではないという方もいらっしゃると思いますので、各記事ごとに付属させる形にします。
サブスクに入ってくださる方が0でないといいなあ。
レッスンやめてどうやって今後生活していこうか考えているので、アイデアがあれば。
レッスンとハードコア・パッドスタイルが読めるのが基本プラン。
他、何があるといいんでしょうね…
Abletonを生楽器奏者が使えるようになるプランとか?
そういう記事を作ればいいですかね。
個別の記事はブログで沢山書きましたけど、プレイヤー向きの情報がまとまっているとはいい難いですしね。
パッドの動画添削とか?
ネットでDAWの使い方をレッスンしてる人たちは時間5,000円くらいが相場みたいだから、1時間Abletonオンラインレッスンプランとか?
プレイヤーでPCの設定などわからん。絶望!という方にいいのかなあ。
セッションビューの使い方、生楽器の観点でやってる人ほぼいませんしねえ。
ブログご覧頂ければ、多くの情報はわかると思いますけど、プレイヤーのためとなるとちょっと視点も違うからいいのかな。
オールド・スクールなソウル、ファンクを作ろうマガジンなんかもやりたいけれど、これはなあ。ブログでもダメだったし。
メイン楽器のギターで超マニアックなオールド・スクールなソウル、ファンク、ブルース、ゴスペルで日本語情報ない奴やるとか。
ジャズはいっぱい情報あるけど、それ以外は極端に少ないからなあ。プレイヤー向きの情報がないんですよ。
レッスンでやってた内容を全部noteに持ってくるのなら、かなり広範囲のことは出来はするんですよね。
Abletonの電子書籍を書くために必死でnoteやってるのは間違えている気がしてならないですけどね…
一応4月に開始したいと思っています。4月までにコンテンツが集まると、サブスク始める方もコンテンツがある程度ある状態のほうが楽しんでいただけるかと。
まあ、noteの売れ行きが悪ければ中止ですかね…
アイデアを頂ければ滂沱の涙です…
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