2025/06/24 MEGuさんレッスン メジャー・ダイアトニックコードとアヴェイラブル・テンション|うりなみ
ハードコア・パッドスタイル第9回ではメジャー251を扱います。
今まで、ハードコア・パッドスタイルではテンションコードは沢山弾いているのですが、今回はアヴォイド・ノートについて話しています。
アヴェイラブル・テンションですね。使えるテンションと言うのが直訳になりますけど…
この言い方は音楽の実情をとらえてないなと思います。
けれど、理論を勉強される時に、「自分の耳、大丈夫かな?」と不安に思われる方もいるかもしれないので、書いておきます。大丈夫です。
ハードコア・パッドスタイルの第9回で扱う予定の話ですけれど、一つ一つメジャー・スケールのダイアトニックコードで確認しています。
最も重要な事は、アヴォイド・ノートは「 演奏してはいけない禁じられた音 」ではありません。普通に使います。 そんなものは存在しません。
あくまで、コードボイシング(和音)の中に含めて長く鳴らすメロディの中で、その音を強調したり、 長く伸ばしたりする といった使い方する時に「注意しよう」という音です。
それくらいとしてわれわれは扱いましょう。
アヴォイド・ノートとされていたものも 現代の私達の耳にはワークするものも多いです し、そもそも今の音楽はモーダルなものと調性音楽のレイヤーから成りたっているものが多いわけです。
経過音(パッシング・ノート)やアプローチ・ノートとして、一瞬通過するだけであれば、全く問題なく、むしろ音楽的な彩りとして機能します。
そして、ネオ・ソウルなんかはそんなことを言ったらアウトになる物だらけです。ブルースなども意図的に濁らせてるわけですから。
自分の耳を使って判断したら大丈夫 です。ここはあくまで教科書的な説明。耳を使って一回確かめたらいいくらいのものです。
アヴォイド・ノートとは?
「特定のコード上で鳴らした際に、そのコードの 基本的な響きを濁らせて しまう、あるいは意図しない強烈な不協和音を生み出してしまうため、持続音としては避けるべきとされる音」のことです。
教科書的にはね。
濁る理由
その「不協和」の正体は、ほとんどの場合、コードの骨格を成す音(特に ルートや第3音 )に対して、短9度(マイナーナインス)の関係にある音です。
短9度とは、オクターブ上の短2度(半音)のことで、和声学上、最も響きがぶつかり、濁って聞こえるインターバルとされています。
整数比に近ければ近いほど、協和度が高いとされています。で、短9度の次に不協和度が高いとされているのが、トライトーンです。このあたりはインターバルのところでやってますね。
機能和声でドミナントがトニックに戻る理由とされているのはトライトーンの不協和度が解決されるからというやつでした。
実用的には、 コードトーンの半音上をテンションとして使う時は注意しよう ということですね。
コードトーンの3度と7度でトライトーンになるものは注意
トライトーンがあると、 ドミナント7の機能になっちゃうから注意しようね と言うことですね。パッドなら楽勝です。見たらわかります。

Dm7でテンションの13(6)を加えた例。m3と13がトライトーンの形になっている。 この 斜めの形がトライトーンと理解する 。何度も繰り返して聞いていると聞いていても認識出来るようになります。「あれ、変だな?」と思ったらオクターブ下げると良いですね。 繰り返しになりますけど、「使ってはならない音」ではないです。
で、繰り返しになりますが、 使ってはいけない音なんてない。
テンションを考える時、実用的には、 ダイアトニックコードの次のディグリーのトライアドの音と考えればいいです。これを理解したらチャーチモードは導き出せます。
まあ、今回扱ってるのは、コード・スケール理論だからあれなんですけどね…
コード・スケール理論って調性音楽の拡張だから、モードとは本当は別に考えたほうがすっきりすると思うんですけど。
このあたりは教えてる側も混同してる人多いんじゃないかなあ。
Cmaj7だったら、次の度数のトライアドはDm(D,F,A)(9,11,13)ということです。
で、そこでテンションを考える時には、 コードトーンに半音か、トライトーンになっていないか確認すれば良いって事です。
注意するところ
特に、 R、3と半音の関係になるところは濁りを感じやすい と思うので書いておきました。
① メジャー・セブンス・コード上の「完全4度(11th)」
- 例: Cmaj7の上でのFの音
- 理由: 「ドミソシ」という響きのに「ファ」という音が混ざり、コードの性格が曖昧になってしまいます。3度と言うメジャー、マイナーを決定する音に半音上でFがあるからですね。
- 対策: ジャズなどでは、このFを半音上げたF#(#11th)の音を使い、この衝突を回避します。これがリディアン・スケールの響きです。
Cメジャー・スケールから成り立つダイアトニックコードの場合、9,13がテンションってことですね。キーがCメジャーなのにF#使うのって思われると思いますが、ジャズやR&Bでは使います。エンディングで使うことが多いですかね。
でジャズでは使うけれどと言う感じですかね。
ポップスなんかではほとんど使わないですね。私はWayne Shorter味があるなあと言うように感じます。
② ドミナント・セブンス・コード上の「完全4度(11th)」
- 例: G7の上でのCの音
- 理由: G7の構成音である 第3音B に対して、Cは半音上。3度と言うメジャー、マイナーを決定する音に半音上にCがあるからですね。
- 対策: これも同様に、Cを半音上げたC#(#11th)の音(リディアン・ドミナント)を使うことが多いです。
これも3度とぶつかってますから、ドミナントの機能を弱めるってことです。
でもジャズギタリストだとWesやGrant Green大先生、Kenny Burrellなんかは意図的に使いますね。ピアニストだとHampton Hawesなんかが印象に残ってるかなあ。ブルージーな人は意識的に使うかも。
③ 2度のマイナー・セブンス・コード上の「長6度(13th)」
- 例: Dm7がIIm7として機能している時のBの音
- 理由: これは少し文脈によりますが、CメジャーキーのIIm7であるDm7は、本来サブドミナント機能として、次にV7のG7へ進もうとします。でもBが入ると、FとBでトライトーン。ドミナントの機能になっちゃうって事ですね。
ただ、普通に6は使いますね。ファンクを象徴するサウンドと言っていい。 ドリアンモードの特性音ですしね。
で、実際、モードと言うことを意識はしてないんですけど、私達モードに基づいた曲は沢山聴いてるんですね。いや、正確に言うとモード的な考え方とレイヤーしていると言っていいです。
曲の中マイナーコードが出てきたら、マイナーコードは全部ドリアンモードとみなしたれとアプローチしている曲は沢山あります。
意識的にそう思ってるかどうかは別ですけど、ありふれたサウンドです。
ダンスミュージックだとマイナーだとナチュラルマイナーではなくて、ドリアンモードに基づいてるほうが多いです。
一応理論書読む時に、「え?」とならないように書いておきました。ジャズだと、Dm7−G7みたいな25をDm7一発と見なして弾くなんてことは普通にあるんです。
こんなこと言ったらあれですけどね。耳を使ったら大丈夫です。我々ハードコア派は常にオープン・マインドでいたいものですね。
次のディグリーのトライアドがテンション。そこまで加えるとチャーチモードが作れる事は覚えておけるといいです。
コードはスケールから抜き出したもの。スケールはコードを拡張したもの。そう考えると自由になれるんではないでしょうか。

